kshinshin's blog

ヨモヤマ話

湾岸「開発流民」問題 私記〜舛添都知事にぜひ考えて欲しいこと

短編二本を書き上げたらすぐに一つ要修正だと思い手直しの準備。

16年なんだかんだで住み慣れた月島周辺も取り壊し(開発で追い出されるのは二度目でございますよ)で別の場所へ転居か、周辺にとどまるかでアタフタしておる始末。

この月島周辺は4年前と違い、賃貸料が親しい不動産屋調べでは9%高騰しているという。が、それはいいほうだ。どういう算出か知らないが、実勢ではギリギリのファミリー向け賃貸(年収300〜500万向け)だと2万円は上がっている。年間24万円の違いがうまれるということだ。それって「低所得者層は出てけ」という区ぐるみの方針のようにならないか?

いや「区ぐるみなんて言いすぎよ、ビンボーの逆恨みね!」なんて言わないでください。オリンピックで開発が進み(国立競技場が足踏なのに周辺住環境は工事がバンバンってのも変でしょう??)、立退きを余儀なくされるわけなので、事情は深刻よ。住人はそれ以前の景気に基いて家賃を払ってきたわけなのに、出てけとなったら周囲の相場が上がってたというのはおかしくないか? 国策であるオリンピック、平和の祭典のはずが、短期バブルを引き起こし、市民を圧迫するというのはへんですよ。学区問題やその他子育ても関係する親子世帯、高齢者世帯(部屋で死なれたら困るので貸し渋る現状)は相場が上がっただけで苦悩するのに、追い打ちの悩みを背負い込ませる。

デベロッパーはフォローはするが、他区や他県への移住を留まらせる策はない。金銭的には銀行貸付額が予算計上されているので、ある程度固まれば、支出としての立退き補償額は融通がきかないし、そこまで厚生的な処置はとらない(とった、とってるデベロッパーさんがあれば大きく記事にしたい。ぜひ。凄まじく良いことですよ)。ではそのケツを誰が持つかというと誰も…………という現実。

オリンピック税やら払ってですよ、諸手を上げて賛成して、来る本番に備えて「おもてなし要員」になる住人もいるわけなのに、この扱い。

経済状況としては中間層以下と富裕層がどんどん離れ、実質賃金もそこまで上がっていないわけです。その経済状況を一気にバブル的かもしれないが、底上げしたいオリンピック景気の基礎づくりの段階で、準開発流民(決してどこにも住めないということではないが、定住を阻まれる人々)を生み出すのは、どうもよくないのではないかと思います。

中央区、区長選も終わって長期政権が決まった。

区長はお膝元である月島周辺のいまをどう考えてるのかな。地元民の家作もちが支持してくれるから「オッケー」なのか? だったらひどいもんだ。

また都心でこのような「低所得者層・中間層」は区内から離れて! という動きを、意外にとても頑張っている舛添都知事が看過しているんだったら、失望してしまう。

僕のいまの状況、中間層以前の低所得者層で幼児抱えている自営業の転居に、以上の状況改革の恩恵を受ける暇はない。7月下旬には取り壊されるから。

だけど、これからも開発が続くとすれば、この「開発流民」の問題は解決されないまま、平和の祭典、経済復興起爆が起きるわけですよね。

なんだか、へんだよな。

大きなことを起こすと皺寄せはかならずあるという「公式」はあるけど、

大きなことを起こすと皺寄せはかならずある→その対策を練る、実行する

という→の先あっての「公式」だと思うのですが。

橋下大阪市市長に「素晴らしい民主主義」って言われる世の中。

なんか考えてしまうなあ。

 

いやあ、おじさんになってしまっているよな。俺は。

 

岸川真