kshinshin's blog

ヨモヤマ話

映画「或る殺人」

オットー・プレミンジャーの法廷劇。ジェイムズ・スチュアートヤメ検がベン・ギャザラが起こした殺人を弁護するのだが、ベン・ギャザラはレイプされた妻をみて逆上し、犯人を射殺したという。心神喪失状態か否かを問うわけだが、レイプはじっさいになされたか、というところも争点となっていて、多情な妻の素行の悪さや精液が膣内から発見されていないなどの障壁があり、裁判は激しい論戦となる。

この論戦が主な場面であり、2時間半を超える長尺を保たせるのは裁判官役、ジェイムズ・スチュアート、その秘書と相棒、被告のギャザラと妻、そして検察官のジョージ・C・スコットである。

スコットVSスチュアートは見応えたっぷりで、直線的なスコットと緩急自在のスチュアートという好一対により、裁判を最後まで見守ることが出来る。

 

岸川真